〜クラスター爆弾〜
ディスペンサー爆弾、集束爆弾とも言う。
地表近くで炸裂させ内部に詰め込まれている小型爆弾や地雷を広範囲に散布します。炸裂する高度は投下前臨機応変にに設定が可能です。高い高度で炸裂するように設定すれば広い範囲を爆撃することが出来ますが、その分爆撃効果が「薄く」なります。低い高度で炸裂させれば爆弾を収束させて高い効果を期待できますがその分爆撃可能な範囲が狭くなります。
小型爆弾の種類には対装甲、対人、地雷等があります。
対装甲のクラスター爆弾で最も広く使われているのはCBU-59(Mk-20)ロックアイIIで、Mk-7ディスペンサーの内部に成型炸薬Mk-118子爆弾を247発搭載し地上の装甲車両をトップアタックにて攻撃します。F-15EストライクイーグルにはこのCBU-59をなんと26発も搭載することが出来ます。それでもまだ対空ミサイルを装備することが可能です。
CBU-97では40発の子弾に赤外線センサーが取り付けられており、CBU-59では車両に命中するのに運の要素が必要ですがCBU-97では熱源、つまり車両へ誘導するので命中率が高まりました。
クラスター爆弾の中でも最も多用されているのが爆弾CBU-87CEMであり、航空自衛隊でも装備されています。
SBU-87CEMは装甲貫徹力、破片散布、焼夷弾を併せ持つBLU-97子弾を202発搭載した汎用クラスター爆弾で、湾岸戦争では1万発投下されました。また、最新のAGM-154
JSOWの弾頭に使用されています。
これらクラスター爆弾は地上で爆撃を受けると想像も出来ない地獄絵図になります。多数の子弾の破片で木に人が貼り付いてしまったという聞くだけで気分が悪くなりそうな話もあり、あまりの残酷さから廃止すべきとのこえもあがっているぐらいです。私事になりますがビデオでクラスター爆弾の炸裂を見たときは背筋が凍りました。
他にも多様なクラスター爆弾があり、滑走路破壊にも用い子爆弾に時限爆弾や地雷を混ぜることにより復旧中にさらに爆発を起こし作業の進展を遅らせたりするものもあります。
名称 | CBU-87CEM | CBU-59(Mk-20) | |
用途 | 広範囲収束爆撃 | 対装甲広範囲収束爆撃 | |
重量 | 950ポンド(431キログラム) | 490ポンド(222キログラム) | |
全長 | 2.34メートル | 2.34メートル | |
直径 | 39センチメートル | 34センチメートル | |
弾頭 | BLU-97/B多目的子爆弾×202 | Mk-118装甲貫徹威力弾頭×247 | |
単価 | 14000ドル(161万円) |