〜通常爆弾〜
Mk81/Mk82/Mk83/Mk84
Mk-82を12発装備 |
あらゆる対地攻撃任務にも対応できる安価で単純ないわゆる普通の爆弾。安価な上に威力が高いので低価値建築物や装甲車両に対し大量に投下することができます。基本的に数十年前のものと大差はありませんが誘導爆弾が発達した今日でも重要な地位にありつづけ、それは21世紀でも続くでことしょう。
Mk-82:500ポンド(227キログラム)の爆弾。
金属の塊に炸薬を詰めただけの極めて単純な構造です。それゆえに信頼性も高く安価なのでバラバラと絨毯爆撃を敢行することが可能です。危害半径は爆心地から300mにも及び、一番小さいからといっても馬鹿にしてはいけません。F-15Eストライクイーグルには、なんと26発ものMk-82を搭載することが可能です。
Mk-83:1000ポンド(454キログラム)の爆弾。
Mk-82の炸薬量を増加した1000ポンドバージョン。空軍は装備しておらず、海軍のみ装備
Mk-84:2000ポンド(907キログラム)の爆弾。
Mk-82の最強バージョン。爆心地より400m離れてていても人間の鼓膜が破く威力を誇ります。
Mk-84の派生型にBLU-109という爆弾がありこちらは炸薬量を減らした変わりに弾頭の金属部分を強化したものでコンクリート等の装甲を貫通し内部で爆発させることができる地下塹壕破壊用の爆弾で、バンカーバスターの一種に分類されます。
Mk81:250ポンド(113キログラム)の爆弾
Mkシリーズで最も小型な爆弾で、生産は行われていません。
またこれらのMkシリーズには多数の派生型があり高抗力爆弾と呼ばれるものが存在します。
爆弾は投下されても慣性により、真下に落下するのではなく機体と並んで落下していきます。つまり爆弾は戦闘機の真下で爆発することになるのです。レーダー探知を避けるため地形追随飛行を続けながら爆撃する際にはこれは非常に危険。そこで開発されたのが高抵抗(ドラッグ)爆弾です。空気抵抗を作り出すことにより投下後すぐに減速し落下速度を遅らせます。その間に爆弾を投下した戦闘機は離脱が可能になるのです。
バリュート爆弾とスネークアイ爆弾とよばれるものがあり、それぞれMkシリーズの通常爆弾に高抗力装置を取り付けたもので、バリュート爆弾はエアバックのようなものがボンと膨らみ、スネークアイは金属の傘が開きます。普段はどちらも畳まれており投下前の設定により高抗力装置を使わずに通常爆弾として使用することも出来ます。
航空戦というものが確立して以来通常爆弾は常に戦争の主役でありつづけたわけですが最近はペイブウェイに代表する誘導爆弾におされ気味です。1999年のユーゴ・コソボ紛争では誘導爆弾が不足しており「仕方が無く」使用されたそうです。
しかし戦争を全て精密誘導兵器で戦うことは不可能です。もし司令官がそんな決定を下したとしたら予算超過で更迭させられてしまうかもしれません。対地ミサイルよりずっと強力ですし「効果対費用」の面では非常に重要な兵器です。
名称 | Mk81 | Mk82 | Mk83 | Mk84 |
用途 | 通常爆撃 | |||
重量(ポンド/キログラム) | 250/113 | 500/227 | 1000/454 | 2000/907 |
全長 | 1.88 | 2.21 | 3.0 | 3.84 |
直径 | 22.8 | 27.3 | 35.0 | 46.0 |
翼幅 | 32 | 38 | 48 | 64 |
弾頭 | トリトナル | |||
最大射程距離 | 高度×5 | |||
単価 | 10000〜20000ドル(115〜230万円) |
※トリトナル炸薬はTNT80%とアルミニウム粉末20%を混合したもの。