〜ペイブウェイ〜
GBU-12/16/24/28
スケールは1m |
最も有名で最も成功を収め最も使用されている誘導爆弾。
命中精度や信頼性も高く値段も他の誘導爆弾に比較して安いということから現在の米軍誘導爆弾の主力の地位に君臨しております。
目標へレーザーを照射し、そのレーザーは円錐状の反射波を作り出します。円錐の中心部から離れるほどレーザー反射波が弱くなるわけですから爆弾の先端に位置するセンサーでその強弱を捕らえて目標へと誘導されます。
最新型にして最終形態のGBU-24ペイブウェイIIIの命中率は誤差が数十センチも無いと言われています。とあるパイロットは湾岸戦争のインタビューで、命中率についてこう語りました。
「我々の仕事はどのビルを狙うか、ではなくてどのビルの窓を狙うか、というレベルである。」
事実、イラク軍捕虜がみた証言では
「航空機シェルターに爆弾が命中したが損傷を受けただけで破壊はされなかった。しかし第2波攻撃では最初の爆撃で掘削された穴に命中し、完全に破壊されてしまった。」
と、恐るべき命中率の高さが実感できる証言が残されています。また地下シェルター通風ダクト内に爆弾を投下し内部で破壊するという記録もあります。
レーザー誘導爆弾は投下から着弾まで常にレーザーを照射しなければならないと考えられがちですが、そうではありません。
誘導には舵をきって降下率を上げたり下げたりすることから、波線のような落下弾道を描きます。無駄に舵を切るとそのぶんGの抗力がかかり(戦闘機の急旋回にかかるG程ではない)落下速度が低下します。最悪の場合目標へ到達できずに違う施設を誤爆してしまう可能性もあるので、着弾の10秒前などタイミングを計ってレーザーを照射するという方法もとられることがあるそうです。
レーザーの照射は必ずしも投下母機から行う必要もありません。湾岸戦争でもF-15Eがペイブウェイを投下する際に後方のジャギュアがレーザーを照射するという方法もとられました。地上部隊からレーザーを照射する場合もあるそうです。これならば爆弾を投下する戦闘機は即離脱を行うことが出来ます。
■GBU-12/16 ペイブウェイ2
ペイブウェイ2にMk82 500ポンド爆弾、もしくはMk-82
1000ポンド爆弾を装着したもので現在の主流。
湾岸戦争にてF-15Eストライクイーグルのスカッドバスティングにも多用された。
■GUB-24 ペイブウェイ3
ペイブウェイ3にMk84 2000ポンド爆弾を装着したもの。
ペイブウェイ2は操縦翼が中立か、最大にきるかの二通りしかないのに比べペイブウェイ3は中間の微調整が可能になり、ペイブウェイ2にくらべ命中率が高まっている。
名称 | GBU-12 | GBU-16 | GBU-24 |
用途 | 精密爆撃 | ||
重量(キログラム) | 227 | 227 | 908 |
全長(メートル) | 3.3 | 3.67 | 4.39 |
直径(メートル) | 0.27 | 0.35 | 0.46 |
操縦翼幅(メートル) | 0.135 | 0.167 | 0.2 |
弾頭 | Mk-82 | Mk-83 | Mk-84 |
誘導方式 | パッシブレーザー | ||
最大射程距離 | 高度×5 | ||
単価 | 150万円〜 |